IPAは、平成26年度春期試験から情報処理技術者試験の全試験区分において、「情報セキュリティ」に関する出題の強化・拡充を実施すると事前に公表していました。

高度試験においては、午前Ⅰ・午前Ⅱ試験の「セキュリティ」の出題比率を高くしますと宣言しています。(詳細はIPAのサイトでご確認下さい。)

では、実際にどのような変化があったのか平成26年度春期 セキュリティスペシャリスト 午前Ⅱの出題傾向を分析してみました。

SC H26 春 午前Ⅱの出題傾向

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問番号キーワード分野新出/既出過去の類似問題
問1CRLセキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問1
問2XML署名セキュリティ新出
問3EDos攻撃セキュリティ新出
問4OP25Bセキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問5
問5TPMセキュリティ既出SC H23 特別 午前Ⅱ 問3
問6ダイナミックパケットフィルタリングセキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問6
問7ポリモーフィック型ウイルスセキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問7
問8ICMP Flood攻撃セキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問10
問9IPスプーフィング攻撃セキュリティ既出SC H24 春 午前Ⅱ 問7
SC H22 秋 午前Ⅱ 問7
SU H19 秋 午前 問27
問10cookieのSecure属性セキュリティ新出
問11テンペスト攻撃セキュリティ既出SC H23 秋 午前Ⅱ 問11
SU H19 秋 午前 問25
問12ポートスキャンセキュリティ新出
問13WPA2セキュリティ既出SU H20 秋 午前 問32
問14CWEセキュリティ新出
問15OSコマンドインジェクションセキュリティ既出SC H23 秋 午前Ⅱ 問16
問16WAFセキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問15
SC H22 秋 午前Ⅱ 問16
問17バージョンロールバック攻撃セキュリティ既出SC H24 秋 午前Ⅱ 問16
問18LANの利用率算出ネットワーク新出
問19SIPネットワーク新出
問20IPsecネットワーク既出SC H23 特別 午前Ⅱ 問18
問21外部キーデータベース新出
問22UMLシステム開発技術既出SU H18 秋 午前 問8
問23SOAソフトウェア開発管理技術既出SC H22 春 午前Ⅱ 問23
問24スコアリングモデルサービスマネジメント新出
問25被監査部門の改善計画の評価システム監査新出

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セキュリティ

新出問題は、以下の5問が出題されました。

  • XML署名について
  • EDos攻撃について
  • cookieのSecure属性について
  • ポートスキャンについて
  • JVN採用のCWEについて

用語に関する知識を持っていないと、解けない問題が多かったですね。

JVNに関する出題は、平成25年度秋期試験にも出題されていましたが、CWEではなくCVE識別子の説明を選ぶ問題でした。今後、JVNに関する用語の出題が増えるかもしれません。

ネットワーク

LANの利用率を算出する問題、SIP、IPsecに関する問題が出題されました。
どれも基本的な知識が問われる問題です。

データベース

新出問題ですが、外部キーの基本的な問題でした。

システム開発技術

UMLに関する出題です。これも基本的な問題ですね。

ソフトウェア開発管理技術

SOA(サービス指向アーキテクチャ)に関する出題。
セキュリティスペシャリストではSOAに関する出題が意外と多いです。

サービスマネジメント

スコアリングモデルに関する出題。
計算が必要ですが、問題文をよく読めば解けると思います。
他の情報処理試験から流用された問題です。

システム監査

例年、問25はシステム監査に関する出題であることが多い。
新出問題ではあるが、消去法で解答を導き出せる問題です。

総評

セキュリティの出題比率については、平成26年度春期が17問、前回の平成25年度秋期16問とあまり大きな変化は見られませんでした。全体的に見ても分野ごとの出題比率はほぼ同じですね。
元々、セキュリティの出題比率が高い試験だったので、影響は少なかったと言えます。

既出問題については、平成24年度秋期からの流用が7問と際立って多かった。
旧試験からもわずかではあるが例年通り問題が流用されています。

少し驚いたのが新出問題の割合ですね。

ここでいう新出問題とは、平成26年度春期より前のセキュリティスペシャリストの午前Ⅱ、旧試験の情報セキュリティアドミニストレータ、テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)の午前で出題されていない新しい問題のことです。

前回の平成25年度秋期では、新出問題は7問、既出問題は18問でしたが、今回の平成26年度春期は、新出問題が10問、既出問題は15問と新出問題の割合が増えました。

新出問題の割合が増えたとはいえ、やはり過去問からの流用は多いです。
今後も午前Ⅱは過去問対策が有効であるといえます。